One consideration on 「Kagekiyo」in「The Tale of the Heike」
Publisher : The Center for Japanese Studies
Research Area : Japanese Language and Literature
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本稿で取り扱う「景清」の生没に関することについては、詳細が明らかになっていない。景清は『平家物語』『源平盛衰記』で平家の一人の侍として登場し、その後、能『景清』『大仏供養』『籠景清』、幸若舞『景清』、古浄瑠璃『かげきよ』、新浄瑠璃『近松門左衛門』『出世景清』などで、主人公として登場する。景清を主人公とする「景清物」が形成されるのである。平家の一人の侍に始まり、後に平家残党の集約体を象徴する人物として登場するという、景清の描かれ方の変化についての疑問は、景清に関する多くの研究を生み出した。これらの研究では一貫して、曲舞『景清』の主人公である景清は、平家残党の集約体として登場しているという点に異見はないようである。この景清に関する日本での研究は２つの流れに分けられる。1つ目は、民俗学的な方法を通した景清についての研究であり、2つ目は『平家物語』に現れた景清についての研究である。本稿では『平家物語』「当道係」である語り物系、覚一本と「当道係」である読み本系、延慶本と長門本に描かれている景清を通し、平家残党の集約体としての景清象の考察を試みる。
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[book] 黒川真道 / 1906 / 長門本 平家物語 / 国書刊行会 : 447~580
[book] 佐々木八郎 / 1963 / 平家物語評講(上･下) / 明治書院 : 1124~1389
[book] 高橋貞一 / 1972 / 流布本･元和九年刊本 平家物語 / 講談社 : 266~
[book] 高橋貞一 / 1973 / 百二十句本 平家物語 / 思文閣 : 547~548
[book] 古谷知新 / 1911 / 平家物語附承久記 / 國民文庫刊行會 : 373~591
[book] 古谷知新 / 1910 / 源平盛衰記 / 國民文庫刊行會 : 678~1058
[book] 吉澤義則 / 1935 / (應永書寫延慶本)平家物語 / 改造社 : 563~995
[book] 大隅和雄 / 2000 / 日本架空伝承人名事典 / 平凡社 : 145~146
[book] 梶原正昭 / 1982 / 平家物語必携 / 学燈社 : 206~
[book] 野村純一 / 2002 / 日本說話小事典 / 大修館書店 : 56~
[book] 平野邦雄 / 2006 / 日本古代中世人名辞典 / 吉川弘文館 : 584~585
[book] 乾克己 / 1986 / 日本伝奇伝説大事典 / 角川書店 : 240~
[book] 新村出 / 2008 / 広辞苑 第六版 / 岩波書店 : 507~
[book] 小学館国語辞典編集部 / 2000 / 日本国語大辞典 第2版(第1巻) / 小学館 : 465~
[book] 오찬욱 / 2006 / 헤이케 이야기 2 / 문학과지성사 : 444~446
[book] 上杉和彦 / 2007 / 源平の爭亂(戰爭の日本史 6) / 吉川弘文館 : 218~219
[book] 河井恒久 / 1915 / 新編鎌倉志 / 大日本地誌大系刊行會 : 94~95
[book] 北川忠彦 / 1989 / 軍記物論考 / 三彌井選書 : 28~55
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