@article{ART000939326},
author={李 喜 馥},
title={Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2005},
number={26},
pages={321-342}
TY - JOUR
AU - 李 喜 馥
TI - Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2005
VL - null
IS - 26
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 321
EP - 342
SN - 1226-3605
AB - 本稿は仙台藩の四代藩主である伊達綱村の政治思想を素材として近世日本の武家政治と禪僧の役割との相關關係を考察してみた論文である。綱村が藩政を取り始めたのは1675年である。それから6年後である1681年、彼は儒學から仏敎へと思想轉向した。1695年大年寺を建立した彼はますます心醉し、やがて万壽寺や臨濟院といった巨刹を建てつづけた。結果的に綱村は隱居せられる破目になり、彼の仏敎思想が挫折したかにみえた。しかし彼が受容した仙台藩の黃檗宗は時代と共に繁榮していき、その寺院の僧侶たちも領國內で最も尊敬されるべき上位身分とされた。一方、儒學から仏敎へと轉向した背景として自分の主体的な判斷によるものと述懷した綱村は、絶えまずに禪林から師範を求め續けた。その結果、大年寺を開催した鐵牛と四世住持である鳳山、そして晩年に香國といった高僧たちと指定關係を結び、また政治師範として仙台へ迎えた。その過程から見られる特徵は、先ず宗敎的な安心感を求める信仰という側面より、むしろ藩政に關する政治的な助言者として禪僧師匠を求めたことである。そしてごく限られた事例であるが、禪僧が儒仏一致ないし儒仏合論を展開しながら綱村の求めに応じられたことが確認できる。ただ招かれた禪僧らが綱村を滿足するほどかなえた事例も乏しい。
鐵牛の事例で明らかであるように、"新民"や"海晏河淸"などを實現するために必要な方案を求めた綱村の願いとは裏腹に、鐵牛は仙台藩伊達家の存在意義を近世日本の身分体制になかに位置付けたり仏敎の恩惠と結び付けて捉えた。以上の大きな隔たりにも關わらず、綱村が人生の最後まで禪僧たちに賴ったのは何故だったろう。本稿は近世日本仏敎が作り上げた仏敎思想や社會システムから仙台藩主伊達綱村がどこまで自由さを保ち得たかの問題として把握した。すなわち1660年代以降、檀家制度、宗旨人別帳、葬祭儀礼、先祖供養といった社會制度の確立や通過儀礼の慣習化が進まれ、また排仏論を展開した批判勢力を封じ込めた僧侶たちの護法思想を支えた宗學發達も疎にできない。結局綱村が選擇したのは幕府權力と最も癒着した禪林から政治的な支援者を求める以外にほかに選ぶ余地はなかった。彼が僧侶や儒學者に不信感を抱きながらも禪僧香國を推薦したのも同じ脈絡で考えられる。
KW -
DO -
UR -
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李 喜 馥. (2005). Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan. Journal of Japanese Culture, 26, 321-342.
李 喜 馥. 2005, "Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan", Journal of Japanese Culture, no.26, pp.321-342.
李 喜 馥 "Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan" Journal of Japanese Culture 26 pp.321-342 (2005) : 321.
李 喜 馥. Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan. 2005; 26 : 321-342.
李 喜 馥. "Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan" Journal of Japanese Culture no.26(2005) : 321-342.
李 喜 馥. Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan. Journal of Japanese Culture, 26, 321-342.
李 喜 馥. Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan. Journal of Japanese Culture. 2005; 26 321-342.
李 喜 馥. Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan. 2005; 26 : 321-342.
李 喜 馥. "Shogunate and Zen priest in Early Modern Japan" Journal of Japanese Culture no.26(2005) : 321-342.