@article{ART001798096},
author={박정의},
title={ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2013},
number={58},
pages={321-339},
doi={10.21481/jbunka..58.201308.321}
TY - JOUR
AU - 박정의
TI - ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2013
VL - null
IS - 58
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 321
EP - 339
SN - 1226-3605
AB - 在日韓国人問題の主流はニュ-カマー問題へと、確実に移行している。他国からのニューカマーは日本への出稼ぎ的性格が強いのに比べ、韓国からのニューカマーは日本で起業するなど移住民としての性格を帯びている。さらに、植民地政策の結果日本に居残り、差別と貧困のなかで日本社会と対立する形で今も外国人として日本に住み着いてきたオールドカマーと、自ら好んで日本に住み着いたニューカマーとは出発点から異なり、将来ニューカマーは少数民族として発展する可能性を秘めている。 ここで、問題となるのが日本国籍取得である。オールドカマーのように歴史的問題は存在しないにもかかわらず、日本国籍取得となると90%がこれを拒絶している。その理由として、「韓国人として生きたい」と「帰化しても、民族が異るので真の日本人にはなれない」をあげている。ここには、日本国籍を取得すると同時に、韓国人でなくなるという意識が意識が強く働いており、ニューカマーの強い国民国家観を伺い知ることができる。国籍取得の壁は、強い国民国家観であった。 しかし、インタビューを通じ聞いたのは、「今、生活するのに不自由はないが、もし将来必要であれば取得するかもしれない」という意見が大部分であった。つまり、何が何でも「国籍」を守り通すのではない。さらに、ニューカマー一世達は、自己の国籍取得を拒否しているのに反し、将来子供達の日本国籍取得に対して柔軟な態度を示し、反対者は10%しかいなかった。それも、「反対したとしても、結局は子供に任せる」であった。 また、二世の将来の教育問題に関しても、子供が将来に渡って日本に住むことを念頭にいれ、日本での教育を重視していた。ただ、共通して言えたのは、日本人学校で教育させても、どうにかして韓国語を教えたいという願望が強かったことである。これは、オールドカマーの三世以降が全く韓国語を話せず日本人化しているのを憂慮してでのことである。ここには、日本に住んでいても、民族性を失うわさせたくないとの思いが強く感じられた。 日本に対して拒否感のないニューカマー達は、一世はともかく二世からは日本国籍取得への流れが加速化するであろう。たとえ、国籍取得して日本人になったとしても、民族性が失われていたなら、韓国系日本人とは言えず、また少数民族を形成することは不可能である。しかし、ニューカマー二世達は韓国語教育を受け、民族性を失っていない。ニューカマー二世の時代になれば、韓国系日本人が大量に生まれ、韓国系少数民族が成立する可能性を見せている。
KW -
DO - 10.21481/jbunka..58.201308.321
ER -
박정의. (2013). ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -. Journal of Japanese Culture, 58, 321-339.
박정의. 2013, "ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -", Journal of Japanese Culture, no.58, pp.321-339. Available from: doi:10.21481/jbunka..58.201308.321
박정의 "ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -" Journal of Japanese Culture 58 pp.321-339 (2013) : 321.
박정의. ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -. 2013; 58 : 321-339. Available from: doi:10.21481/jbunka..58.201308.321
박정의. "ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -" Journal of Japanese Culture no.58(2013) : 321-339.doi: 10.21481/jbunka..58.201308.321
박정의. ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -. Journal of Japanese Culture, 58, 321-339. doi: 10.21481/jbunka..58.201308.321
박정의. ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -. Journal of Japanese Culture. 2013; 58 321-339. doi: 10.21481/jbunka..58.201308.321
박정의. ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -. 2013; 58 : 321-339. Available from: doi:10.21481/jbunka..58.201308.321
박정의. "ニューカマの国家帰属意識- ニューコリアタウン大久保を中心に -" Journal of Japanese Culture no.58(2013) : 321-339.doi: 10.21481/jbunka..58.201308.321