TY - JOUR AU - Roh Sang-Heon TI - 労働市場の変化と雇用保険法の課題 JO - DONG-A LAW REVIEW PY - 2009 VL - null IS - 43 PB - The Institute for Legal Studies Dong-A University SP - 509 EP - 536 SN - 1225-3405 AB - 韓国では1990年代以降、パート労働者および日雇労働者の増加により非正規雇用が増加するようになったが、1997年の金融危機をきっかけに、非正規雇用の中でも有期契約に基づく労働者が増える一方、正規労働者は削減され、同時に労働時間の長時間化が目立つようになった。こうした背景には、韓国経済の低迷による労働需要不足があったのとともに、人件費の引下げや固定費化の回避を求める企業の動き、さらには経済のグローバル化や技術革新の進展による個人の生産性格差の拡大がある。
本稿は、このような経済․労働市場の状況によって発生する失業者、失業と不安定雇用を反復する労働者、低賃金の非正規職従業員および零細自営業者等を保護するための数多い課題の中で雇用保険法の課題を検討した。経済危機に直面すれば、懸案課題は雇用の量を拡大しながら雇用の質を向上させるところにあり、これを達成するためには政府は経済環境の変化から取り残された労働者への就職支援․能力開発支援を行うと同時に彼らを受け入れる雇用機会の創出が不可欠であり、それを支えるのが雇用保険法だと主張した。具体的には、変化する経済․雇用環境においては労働市場も変化し、変化する労働市場を反映して労働法を柔軟に変更するためには雇用保険法も柔軟に変化させて行かなければならないこと、また再チャレンジが可能な社会システムを構築するためには雇用保険法のパラダイムの転換が必要だと議論した。
そして、法学の研究は解釈論がまず重視されるのは当然であるが、雇用保険法は社会保障法であり、社会保障法学は解釈論のみならず立法政策が重視される分野であることを強調した。 KW - DO - UR - ER -
Roh Sang-Heon. (2009). 労働市場の変化と雇用保険法の課題. DONG-A LAW REVIEW, 43, 509-536.
Roh Sang-Heon. 2009, "労働市場の変化と雇用保険法の課題", DONG-A LAW REVIEW, no.43, pp.509-536.