@article{ART000961794},
author={陸 根 和},
title={On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2005},
number={25},
pages={121-140}
TY - JOUR
AU - 陸 根 和
TI - On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2005
VL - null
IS - 25
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 121
EP - 140
SN - 1226-3605
AB - 遠藤の作品世界には、「純文學」․「大衆文學」を問わず、カトリック作家としての一貫したテーマ―<日本人にとっての神の存在>と<日本におけるキリスト敎>―が探り求められている。それは、普遍的なカトリック精神に基づいた母性的な「愛の神の存在證明」にほかならないものである。
特に、わたしが․棄てた․女には、作家の靑春時代のハンセン氏病病院の訪問やフランス人女性<フラソワーズ>との戀愛體驗が色濃く投影されている。遠藤が、文學的生涯を通して語りつづけてきた、「愛とは棄てないこと、罪とは他人の人生を歪めてしまうこと」や、「人間は他人の人生に痕跡を殘さずに交わることはできない」といった言葉は、かかる作家の切實な體驗からでてきたものであろう。
遠藤が、本作品の舞臺を、日本人に親しみやすい澁谷、目黑、代々木、世田谷、川崎、下北澤などに設定したことや、平凡な<吉岡>と<ミツ>を主人公として登場させたことで、唯一神の神の物語が、汎神論世界の讀者に違和感なく受け入れられるようになったと思われる。あまりに日本的な日常の生活のなかで、「もし、神が存在するならば」、變わってくる、また新しく見えてくるはずの何かを、<ミツ>の生き方を通して、神の眼差しを證として描き出そうとしたのである。
だから、單純で素直な愛の行爲を無意識のうちに實踐する<ミツ>の生き方こそ、神が人間に語りかけるような生き方であり、<吉岡>に平凡な女を聖女とまで思わせた「自己聖化」への崇高な生き方でもある。
言い換えれば、「悲しみへの連帶」による<ミツ>の生き方は、作家遠藤が絶え間なく追求した「愛の同伴者イエス」の存在證明にほかならないものであると言えよう。
KW -
DO -
UR -
ER -
陸 根 和. (2005). On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief. Journal of Japanese Culture, 25, 121-140.
陸 根 和. 2005, "On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief", Journal of Japanese Culture, no.25, pp.121-140.
陸 根 和 "On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief" Journal of Japanese Culture 25 pp.121-140 (2005) : 121.
陸 根 和. On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief. 2005; 25 : 121-140.
陸 根 和. "On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief" Journal of Japanese Culture no.25(2005) : 121-140.
陸 根 和. On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief. Journal of Japanese Culture, 25, 121-140.
陸 根 和. On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief. Journal of Japanese Culture. 2005; 25 121-140.
陸 根 和. On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief. 2005; 25 : 121-140.
陸 根 和. "On The Woman deserted by Me of Endo Shusaku : Solidarity with the Grief" Journal of Japanese Culture no.25(2005) : 121-140.