@article{ART001135322}, author={방극철}, title={近代語における一、二人代名詞の遷について}, journal={Journal of Japanese Culture}, issn={1226-3605}, year={2004}, number={21}, pages={1-16}
TY - JOUR AU - 방극철 TI - 近代語における一、二人代名詞の遷について JO - Journal of Japanese Culture PY - 2004 VL - null IS - 21 PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak) SP - 1 EP - 16 SN - 1226-3605 AB -
本硏究では、明治期を中心とした近代日本語における一、二人称代名詞について小說資料を調査し、社會言語學的な觀点を導入しつつ、考察を行ったものである。
考察の結果、次のような結論が得られたのである。明治初期は江戶後期の一、二人称代名詞が多く使われていたことが分かった。明治20年代から明治30年代の半ばにかけて近代日本語の一、二人称代名詞は定着しつつ、明治40年代には江戶後期の痕跡は廢れてしまい、もはや現代日本語の人称代名詞とほとんど一致していることが分かった。また、社會階層からみると、明治初期の下層階級で主に使用していた一、二人称代名詞、例えば、「わちき」「わっち」「わたい」「おら」「おいら」「こちとら」、「おめへさん」「おめへ」「おまい」などは次第に消滅していく。そして明治30年代ごろの若い知識人階級(いわゆる中上流層)が中心となって使用していた一、二人称代名詞「わたくし」「わたし」(主に女性)「おれ」(男性)「ぼく」(男性)、「あなた」「きみ」(男性)「おまへ」などが現代日本語の人称代名詞の根幹を形成していく。性差からみると、男女による使用差が顯著であり、とりわけ女性において、一、二人称代名詞の數が時代が下るにつれ、減少していくことが指摘でき、性差からも明らかな違いが察せられる。
なお、待遇表現の觀点からみると、女性の場合は「わたくし」「わたし」、「あなた」を中心とした待遇価値の高い人称代名詞に使用の偏りを見せている。一方、男性の場合は待遇価値の高い人称代名詞に集中せず、待遇価値の低い人称代名詞も多く用いられ、バラエティーに富んでいることが分かった。
KW - DO - UR - ER -
방극철. (2004). 近代語における一、二人代名詞の遷について. Journal of Japanese Culture, 21, 1-16.
방극철. 2004, "近代語における一、二人代名詞の遷について", Journal of Japanese Culture, no.21, pp.1-16.
방극철 "近代語における一、二人代名詞の遷について" Journal of Japanese Culture 21 pp.1-16 (2004) : 1.
방극철. 近代語における一、二人代名詞の遷について. 2004; 21 : 1-16.
방극철. "近代語における一、二人代名詞の遷について" Journal of Japanese Culture no.21(2004) : 1-16.
방극철. 近代語における一、二人代名詞の遷について. Journal of Japanese Culture, 21, 1-16.
방극철. 近代語における一、二人代名詞の遷について. Journal of Japanese Culture. 2004; 21 1-16.
방극철. 近代語における一、二人代名詞の遷について. 2004; 21 : 1-16.
방극철. "近代語における一、二人代名詞の遷について" Journal of Japanese Culture no.21(2004) : 1-16.