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『草枕』における<個>に関する考察

가네코 마스키 1

1又松大学校

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ABSTRACT

夏目漱石の『草枕』は、一般には「非人情」というキーワードに括られ、この作家の作品としては珍しく美的側面が強調されている小説であると認識されている。しかしここにも漱石の他の作品に表れるが如き、明治維新から近代国家形成過程における知識人の苦闘する姿が随所に見受けられ、日本人が<個>を意識しはじめた時期の、このような軌跡が反映されていることを確認することができる。 本稿では『草枕』執筆当時の漱石の創作態度、『草枕』に表れた日露戦争と漱石の個人史、那美というヒロインのキャラクターの三点に注目し、<個>の問題との関連で考察を試みた。執筆当時の創作態度では、いくつかの書簡に表れた漱石の気概の中に、「読者の頭に、美しい感じが残りさへすれば、それで満足」というソフトな言葉とは裏腹に、この作家が<個>の芸術を意識し、いかに西洋に追随するだけではない個性を真摯に求めていたかを伺い知ることができた。また日露戦争との関連では、久一の出征に、漱石の徴兵忌避という個人史が微妙に反映されているのではないかという仮説のもとに、『草枕』が戦争という<個>を生きられない時代を背景としていることの意味について触れてみた。また那美については、平塚らいてうという当時のニューウェーブとも言える人物がモデルとなっていることを頼りに、このヒロインの奇矯さの源を浪漫主義的なものに求めると同時に、『草枕』のキーワードである「非人情」が、主人公が那美に<個>を見出す方法として用いられているとの解釈を試みた。

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