@article{ART001747793},
author={Jini Hyong},
title={朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2013},
number={56},
pages={177-192},
doi={10.21481/jbunka..56.201302.177}
TY - JOUR
AU - Jini Hyong
TI - 朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2013
VL - null
IS - 56
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 177
EP - 192
SN - 1226-3605
AB - 『日本口語法及文法教科書』は、朝鮮総督府が1918年に出した日本語文法書である。今日韓国における日本語文法の根幹をなす書物である。同書は文法の内容や形式など、日本の『口語法』に倣ったものと思われる。『口語法』は1916年、文部省の「国語調査委員会」による『口語法』と『口語法別記』が出され、以降の日本語の文法規範はもちろん、標準語制定にも基準となった書物である。 『日本口語法及文法教科書』に現れる「品詞」「動詞」「形容詞」の内容を中心に考察する。同書では、品詞を「単語を国語法の上から分ける法則」と定義し、「名詞・代名詞・動詞・形容詞・助動詞・副詞・助詞・接続詞・感動詞」の九品詞とした。この定義は「語を文法の上から分けたもの」としている『口語法』の定義とほぼ一致している。そして『口語法』において「弖爾乎波」から「助詞」に改められ、朝鮮でもそれまではおおむね主流だった「弖爾乎波」が、同書において「助詞」を採用しており、以降朝鮮においても「助詞」が定着するようになった。 動詞は『日本口語法及文法教科書』では、変化する部分と変化しない部分に分けて「語根」と「語尾」にしている。そして動詞の種類を「四段、上一段、下一段、カ行変格、サ行変格」とし、活用は「かか、かき、かく、かけ」としている。動詞の形を語根と語尾に分けるのは『日本口語法及文法教科書』独特の構成であるが、活用の方法、活用の配列などは『口語法』に倣ったものであると見られる。 そして形容詞は『口語法』では「ク活用」と「シク活用」にしたが、『日本口語法及文法教科書』では一種にし、動詞と同様「語根」と「語尾」に分けて活用を説明している。つまり『口語法』における活用よりさらに簡素化したものであるといえる。このような形容詞の活用はそのまま今日まで続いている。そして標準語の問題として、日本で大きく議論された形容詞の連用形「く、う」の問題は、朝鮮では議論されることなく「く」に定着した。
KW -
DO - 10.21481/jbunka..56.201302.177
ER -
Jini Hyong. (2013). 朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-. Journal of Japanese Culture, 56, 177-192.
Jini Hyong. 2013, "朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-", Journal of Japanese Culture, no.56, pp.177-192. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.177
Jini Hyong "朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-" Journal of Japanese Culture 56 pp.177-192 (2013) : 177.
Jini Hyong. 朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-. 2013; 56 : 177-192. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.177
Jini Hyong. "朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 177-192.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.177
Jini Hyong. 朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-. Journal of Japanese Culture, 56, 177-192. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.177
Jini Hyong. 朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-. Journal of Japanese Culture. 2013; 56 177-192. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.177
Jini Hyong. 朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-. 2013; 56 : 177-192. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.177
Jini Hyong. "朝鮮総督府における日本語文法の規範 -『日本口語法及文法教科書』と『口語法』の比較を中心に-" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 177-192.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.177