@article{ART001747796},
author={kim seon hwa},
title={『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2013},
number={56},
pages={193-206},
doi={10.21481/jbunka..56.201302.193}
TY - JOUR
AU - kim seon hwa
TI - 『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2013
VL - null
IS - 56
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 193
EP - 206
SN - 1226-3605
AB - 『とはずがたり』には作者後深草院二条の言葉として自分は「数ならぬ身」であると繰り返し叙述されている。「数ならぬ身」認識はどのような状況で語れているのかに注目した。また修行編に描かれている二条の現実における旅の形を中心に中世女性の旅の独自性について考え、それが二条の「憂き身」意識とどう関わるのかについて考察した。 宮廷編で二条が一番共感し同情している「ささがにの女」は帝にとって自分は物の数にも入らないという「憂き身」についての認識を表出している。「ささがにの女」への共感は二条自身も院に捨てられて、結局「ささがにの女」のように出家遁世の道へと歩むのと共通する面があるといえる。 修行編で出家・遁世した二条が旅先で出会う人々の中で一番共感する存在として遊女がいる。巻四の旅の始めの部分での憂き思いに沈んだ遊女への注目と、巻五での出家遁世した遊女を描く構造は二条の姿の反映であろう。 二条の「憂き身」意識は、小野小町・遊女によって表現されるように、男との関係から生じる女であることからの罪意識が根底にあると言える。若い時の栄光と現在の流浪イメージの象徴である小野小町、物思いを抱いて自分の罪を懺悔しようとする遊女との共感などからわかるように、二条の旅は女であることの罪を背負っての滅罪認識の意味を持っていると言える。
KW -
DO - 10.21481/jbunka..56.201302.193
ER -
kim seon hwa. (2013). 『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -. Journal of Japanese Culture, 56, 193-206.
kim seon hwa. 2013, "『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -", Journal of Japanese Culture, no.56, pp.193-206. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.193
kim seon hwa "『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -" Journal of Japanese Culture 56 pp.193-206 (2013) : 193.
kim seon hwa. 『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -. 2013; 56 : 193-206. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.193
kim seon hwa. "『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 193-206.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.193
kim seon hwa. 『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -. Journal of Japanese Culture, 56, 193-206. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.193
kim seon hwa. 『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -. Journal of Japanese Culture. 2013; 56 193-206. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.193
kim seon hwa. 『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -. 2013; 56 : 193-206. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.193
kim seon hwa. "『とはずがたり』論 -「憂き身」意識に注目して -" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 193-206.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.193