@article{ART001747808},
author={Lee Sun Yoon},
title={予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2013},
number={56},
pages={289-302},
doi={10.21481/jbunka..56.201302.289}
TY - JOUR
AU - Lee Sun Yoon
TI - 予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2013
VL - null
IS - 56
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 289
EP - 302
SN - 1226-3605
AB - 『第四間氷期』は、国家的政治決定過程に参加し、新しい支配権力として浮上する高級技術者及び経済官僚が、二つの機械に象徴される科学テクノロジーという手段を通して、異種混交的な、境界を越える人間の身体を管理していく様子を描いている。本稿は 予言機械、出産・保育機械という二つの機械の表象に着目し、当時新しいテクノロジーとして注目され始めたコンピューターによる計算と、その計算による予言が可能になるという事態が持つ政治的意味を分析した。社会主義諸国における計画経済を失敗した予言の代表的な例として考えると、そこには計算されにくいファクターである再生産の問題がある。資本の存続のためには労働力の再生産のために強制的異性愛制が要求される。本テクストにおける資本勢力はテクノクラートたちと結合し再生産のファクターをも掌握しようとする。そのため、彼らは人間を含めた動物の身体を水棲動物化していく。この過程で論理的な父性としての予言機械がテクノクラートの操縦で稼動し、この計画を現実化される母体の形象化が出産・保育機械のシステムの表象である。予言の情報を先に取得するテクノクラートでありながらも、予言機械と出産・保育機械の慣習的異性愛制的パートナーシップを否定した勝見博士がテクストの結末部で除去されてしまうのは、このような資本システムの論理によるものであるということをこの論文は明確にしている。
KW -
DO - 10.21481/jbunka..56.201302.289
ER -
Lee Sun Yoon. (2013). 予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論. Journal of Japanese Culture, 56, 289-302.
Lee Sun Yoon. 2013, "予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論", Journal of Japanese Culture, no.56, pp.289-302. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.289
Lee Sun Yoon "予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論" Journal of Japanese Culture 56 pp.289-302 (2013) : 289.
Lee Sun Yoon. 予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論. 2013; 56 : 289-302. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.289
Lee Sun Yoon. "予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 289-302.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.289
Lee Sun Yoon. 予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論. Journal of Japanese Culture, 56, 289-302. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.289
Lee Sun Yoon. 予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論. Journal of Japanese Culture. 2013; 56 289-302. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.289
Lee Sun Yoon. 予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論. 2013; 56 : 289-302. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.289
Lee Sun Yoon. "予言する機械とテクノクラシ安部公房『第四間氷期』論" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 289-302.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.289