@article{ART001747810},
author={Jung, Ug-Sung},
title={『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2013},
number={56},
pages={303-316},
doi={10.21481/jbunka..56.201302.303}
TY - JOUR
AU - Jung, Ug-Sung
TI - 『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2013
VL - null
IS - 56
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 303
EP - 316
SN - 1226-3605
AB - 本論は仁右衛門の敗北の原因を探るのが論旨であった。既成の研究では、自然人あるいは野蛮人で造形され、敗北していく小作民の姿を描きつつ、作者自らの場主としての問題を原点に据えた小説であるという見解が一般的であった。しかし、本論はこれらの論点の他に仁右衛門の敗北の原因に注目し、さらなる原因を探ってみたのである。そこにあったのは松川農場以前の仁右衛門の経験で内在化されていた<強>の論理が仁右衛門の「夢」の実現のために何の役にも立たない論理であることにまず一次的な敗北の原因があったことを本論を通して確認した。 それからなお仁右衛門の敗北の原因は仁右衛門の<強>の論理に留まらず、<階級>の問題もあったのである。最後の場主との対面の場面は、まさに仁右衛門が今まで認識することすらなかった問題で、仁右衛門にいまなる「夢」を夢見ることを許さない強力極まる問題であった。結局仁右衛門は敗北の道しか残されていなかったのである。これらが仁右衛門の敗北の新たな原因であるということを本論を通して明らかにしたわけである。
KW -
DO - 10.21481/jbunka..56.201302.303
ER -
Jung, Ug-Sung. (2013). 『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―. Journal of Japanese Culture, 56, 303-316.
Jung, Ug-Sung. 2013, "『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―", Journal of Japanese Culture, no.56, pp.303-316. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.303
Jung, Ug-Sung "『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―" Journal of Japanese Culture 56 pp.303-316 (2013) : 303.
Jung, Ug-Sung. 『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―. 2013; 56 : 303-316. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.303
Jung, Ug-Sung. "『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 303-316.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.303
Jung, Ug-Sung. 『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―. Journal of Japanese Culture, 56, 303-316. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.303
Jung, Ug-Sung. 『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―. Journal of Japanese Culture. 2013; 56 303-316. doi: 10.21481/jbunka..56.201302.303
Jung, Ug-Sung. 『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―. 2013; 56 : 303-316. Available from: doi:10.21481/jbunka..56.201302.303
Jung, Ug-Sung. "『カインの末裔』論 ―仁右衛門の「夢」をめぐって―" Journal of Japanese Culture no.56(2013) : 303-316.doi: 10.21481/jbunka..56.201302.303