@article{ART001426909},
author={도기홍},
title={雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―},
journal={Journal of Japanese Culture},
issn={1226-3605},
year={2010},
number={44},
pages={291-306},
doi={10.21481/jbunka..44.201002.291}
TY - JOUR
AU - 도기홍
TI - 雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―
JO - Journal of Japanese Culture
PY - 2010
VL - null
IS - 44
PB - The Japanese Culture Association Of Korea (Jcak)
SP - 291
EP - 306
SN - 1226-3605
AB - 本稿では、平安時代の生活文化のりかいのため、「雨夜の逢引」を取り上げた。折口信夫の「雨夜の禁忌」という説に影響を受けた「雨夜の逢引の禁忌」とする説を立てるために、平安朝の仮名散文作品から用例を求めることは無理であること述べた。その理由としては、平安朝の仮名散文作品に登場する主人公やその享受層は貴族社会に生きる人たちで、折口信夫が「雨夜の禁忌」で言っている農耕社会とは縁の遠い存在であることを挙げた。 平安朝の仮名散文作品においては「雨夜の逢引」の用例が容易に見出せ、雨夜の男の訪れを男の愛情の深さとして捉える傾向が見られる。平安朝の女性は、男の来訪を待つことしかできないので、ひどい雨にも負けずに訪れてくれた男に深い愛情を感じていたかもしれない。特に、『落窪物語』において雨の中で3日も通い続けた道頼は時代を隔てて『枕草子』に高く評価されていた。しかし、むやみに感心するのではなく、夜がれをしていた男が雨の時訪れてくるのは普通の女にとって感心することかも知れないが、普段からまじめに通っていた男の雨夜の来訪に価値があるという清少納言の醒めた評語は注目に値する。 『蜻蛉日記』の作者である道綱の母の場合、夫の兼家に執着していた時は雨夜の不来訪を恨んでいたのであるが、夫への執着から目が醒めた時はひどい雨で訪れないのも無理ではないという見方をも示していた。 なお、『源氏物語』は他の作品とは違って、雨夜の来訪は叙述してあっても、それに対する男女の思いが示されている用例は見当たらなかった。代りに、「葎の門」や「山深く」「山路」といった特殊なところを「分け入」る行為をもって厚志を主張するという形に変奏していたのである。
KW -
DO - 10.21481/jbunka..44.201002.291
ER -
도기홍. (2010). 雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―. Journal of Japanese Culture, 44, 291-306.
도기홍. 2010, "雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―", Journal of Japanese Culture, no.44, pp.291-306. Available from: doi:10.21481/jbunka..44.201002.291
도기홍 "雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―" Journal of Japanese Culture 44 pp.291-306 (2010) : 291.
도기홍. 雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―. 2010; 44 : 291-306. Available from: doi:10.21481/jbunka..44.201002.291
도기홍. "雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―" Journal of Japanese Culture no.44(2010) : 291-306.doi: 10.21481/jbunka..44.201002.291
도기홍. 雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―. Journal of Japanese Culture, 44, 291-306. doi: 10.21481/jbunka..44.201002.291
도기홍. 雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―. Journal of Japanese Culture. 2010; 44 291-306. doi: 10.21481/jbunka..44.201002.291
도기홍. 雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―. 2010; 44 : 291-306. Available from: doi:10.21481/jbunka..44.201002.291
도기홍. "雨夜の逢引 ―平安朝の恋愛文化という側面から―" Journal of Japanese Culture no.44(2010) : 291-306.doi: 10.21481/jbunka..44.201002.291