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森鴎外の『蛇』論

Junyoung Oh 1

1공군사관학교

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ABSTRACT

 本稿は、森鴎外の短編小説『蛇』を読み直そうと試みたものである。これまでの先行研究では幻怪小説、鴎外の自家用小説、日本社会の過度期的状況に対する文明批判小説、混沌とした時代状況を描いた小説などと多様な評価が下されていたが、そのいずれも清吉という登場人物にはあまり注意していない。そこで視座を変えて、清吉に注意しながら読めば別の断面が浮かび上がるだろうと考えたからである。  こうした目的の下で、まず冒頭部に描かれている蛇の形象が作品世界の中でどのような意義をもつのかを探ってみた。次に、清吉の言葉違いや東京からの里帰りの真の理由や蛇を処置する際の矛盾した言動などについて具体的な検討を行なった。最後に、お豊を取り巻く男たちの男性主義的な言説に注意を払いながら、作者鴎外の創作意図に迫ろうと試みた。  以上のような考察の結果、蛇が登場人物たちの二重性や虚偽をえぐり出す装置として機能していることを確認し、お豊の発狂の原因が清吉の内部に潜んでいる偽善性に起因していることを明らかにした。そして穂積家の混沌とした状況が男たちの偏向的で乱暴な男性主義的言説によって作り上げられているという事実を確かめることができた。  以上の考察を通して、『蛇』は穂積家における姑と嫁の不和の問題を描いた作品でもなければ、社会秩序を揺るがす存在としての「新しい女」の問題を取り上げた作品でもない。時代の流れに伴っておのずと出てくるあらゆる問題に人間はどう反応しどう動くのか、生動感にあふれる人間模様を描いた作品であると結論づけた。と同時に、遊び的な要素、余裕と観照の姿勢で生き生きとした人間をありのまま観察しようとした作者の創作態度を確認することができた。

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