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Lafcadio Hearn and Japanese Culture-Focusing on 'Yuki-Onna'

  • 日本硏究
  • 2009, (26), pp.197-217
  • Publisher : The Center for Japanese Studies
  • Research Area : Humanities > Japanese Language and Literature
  • Published : February 20, 2009

Sung, Hae-Kyung 1

1서울여자대학교

Candidate

ABSTRACT

雪の多い地方に伝わる伝承の中で日本人にもっとも広く読まれているのが「雪女」である。多くの日本人は「雪女」を日本に古くから伝わる話として親しんでいるが、これを今のような形で定着させたのは、日本人ではなく、西洋人ラフカディオ・ハーンであった。ハーンは来日して間もない時期に雪女の存在について知らされており、これにつてエッセイや書簡などで触れている。雪女についてのハーンの長年の関心が一つの作品として結実するのは、一九〇四年に刊行された『怪談』においてである。『怪談』には十四篇の再話文学が収められているが、この中でもっとも有名なのは「耳なし芳一」とともに「雪女」である。 「雪女」は茂作と己之吉という二人の樵が山で吹雪がに合い、逃げ込んだ小屋で雪女に出会うという話である。白い服に身をまとい、透き通るほど白い肌をした美しい女は、年老いた茂作に息を吹きかけて凍死させる。だが若者の己之吉の方は、今宵見たことを誰にも話さないことを条件に助けてやる。その後、己之吉はお雪という美しい女性と出会って結婚し、幸せな家庭を築く。しかしある晩、ふと雪女のことを話したために、お雪は自分の正体をあらわし、己之吉と子供たちを残して去ってゆく。 日本各地に伝わる雪女をめぐる伝承を一つの作品としてまとめる際、ハーンが着目したのはいわゆる異類婚姻譚であった。人間と動物または超自然的な存在が結婚し、幸せに暮すがやがて破局を迎えるというパターンの話は日本にとりわけ多い。その代表的な例が「鶴の恩返し」(「鶴女房」)である。異類婚姻譚が日本人の心を捉えてやまないのは、鶴や狐といった異類が正体を知らされ、悲しく消えていくという結末が「ものの哀れ」を感じさせるからであろう。ハーンは「雪女」を一篇の異類婚姻譚として仕上げているが、細部においてはさまざまな工夫を凝らして彼独自の雪女像を作り上げている。本稿では、「雪女」の具体的な作品分析を通してこの作品が今日でも読者を惹付けてやまない理由について考える。

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