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『的』 に関する日韓比較

  • 日本硏究
  • 2010, (29), pp.23-43
  • Publisher : The Center for Japanese Studies
  • Research Area : Humanities > Japanese Language and Literature
  • Published : August 20, 2010

木口政樹 1

1백석대학교

Accredited

ABSTRACT

的の語、つまり日本語の「_的」と韓国語の「_적」のつく語について、ケースを10個に分けて考察してきた。ケース(01)では、両方とも「的」のつくケースであり、これに属する語がもっとも多いのは周知の事実である。このことが影響して、日本語の的の語と韓国語の的の語とは同一表現であるという誤解が生じやすい。本稿の最大の目的は、この誤解を解くところにあった。そういう意味ではケース(04)と(06)の部分がもっとも強調したい部分である。ケース(04)では前接語が(主に)漢字語である。徹底的という場合は韓国語では철저히となり、日本語では的あり、韓国語は的なし、と言えるすっきりした例である。しかしながらその他の語については、日本的、日本人的、意味的、性格的など、日本語としては違和感のない語の例を見てみたが、韓国語の場合は状況によってのちがいや世代による許容度のちがいがあるようである。しかしながら一般的には(04)の例であげた例語は、(現時点で)韓国人ネイティブの直感では「的」がつくと違和感があると見てようさそうである。ケース(06)は、韓国語は的あり、日本語は的なし、のケースである。필사적으로 공부한다(必死に勉強する)のような例である。このケースに属する例が相当多い。本稿であげた例はごく一部にすぎない。今後このケースの語を追加してゆく必要がある。それによって韓国語・日本語の学習者双方に多いに役立つはずである。ケース(09)の検討では、外来語系の語に「的」 のつく語は、日本語では多いが、韓国語ではそれほど多くはないと言えそうである。ネットではかなり見られるが、実際の韓国人ネイティブに確認してみると、ネットで見られる形でも「的」 がつくと違和感があるとするケースが多い。実際の語感の面では外来語に「的」 のつく形は、韓国語ではいまのところそれほど一般的ではないようである。ケース(10)の検討でも、外来語と同じように、人名や商標名、地名などに「的」 のつく場合は、日本語ではかなり許容度があるが、韓国語の場合は許容度はそれほど高くはない。三星的のように日本でも有名な企業などの場合には、韓国語でも삼성적という表現が数多く見られ、ネイティブの直感によっても、以前よりはだんだん違和感が少なくなってきているようである。時代の変化が的の許容度を変えていくもののようである。李仁淳(2001)によれば、「韓国人は日本語起源の的という接辞を日本人以上に幅広く用いていることがわかった」 と述べている。的というのは日本語起源であるというわけだ。この日本語起源の的を、ケース(06)などを見てもわかるように、韓国語では日本語以上によく使っているということである。的の使いすぎという批判もときおり見られるが、にもかかわらず的はよく使われており全盛期である。韓国語では普通に使用される「成功的」 「必須的」 「故意的」 などは、日本語では使わない。読売、朝日、毎日3紙で検索してもヒットしないことからもそれはうなずける。しかし20年、30年先にはこれらの語は日本語で普通に使われているかもしれない。そのためにも、今現在の時点(2010年8月の時点)で、「成功的」 「必須的」 「故意的」 などの語は日本語では使われていない、と言っておくことは重要だと考える。もしこれらの語がいつか使われるようになったなら、それは韓国語からの影響であると言ってよいであろう。今現在でも、3紙ではヒットしないもののネット検索ではヒットするものがある。それらヒットしたものをみてみると、たいていは韓国関係、韓国語関係の記事が多く目につく。こうしたことから日本語での(漢字語における)「_的」 の広がりは、韓国語からの影響であると結論づけてもよいものと思われる。また逆に「よろず承り的」 などのような、的の前接語が和語的な語や句になっている場合(ケース05)は、韓国語の表現ではほとんど見られない。日本語ではこのような表現がだんだん使用されてきているるようである。こうした表現がいずれ韓国語でも使われるようになるかどうかはわからないが、注目してゆくべき部分であろう。そうした表現が韓国語にも見られるようになるとするならば、それは日本語からの影響と見てよいだろう。本稿は、的の語に関して、日本語と韓国語でどのようなパタンのちがいがあるかを網羅的に取り上げ整理したものである。このような総体的な研究はこれまでみられないことから本稿の意義もあると考えるが、あくまでもこの分野における一つの指標を示したものにすぎない。今後さらに多くの媒体を資料として積み上げてゆくことになろう。特にケース(04)と(06)については、そのストックをどんどん増やしていく必要がある。李漢燮敎授(高麗大)の「韓日、日韓のコーパス資料」や天声人語の韓国語訳サイト、そして朝鮮日報や中央日報の日本語訳サイトなどは、おおいに参考になるものと思われる。的の前接語自体の文法性や的結合語の統語的役割などの考察は、本稿では扱わなかった。今後の課題である。またケース(04)の漢字語における韓国語の的の許容度、ケース(10)の固有名詞系における韓国語の的の許容度については、世代によるちがいなども含め今後の課題として残しておきたい。

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